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女将のおもてなし講座「夏祭の会」
(2021年度第3回)

日時
2021年7月21日(水曜日)午後2時5分~3時10分
場所
名鉄百貨店バンケットルーム
(名古屋市中村区名駅1-2-1名鉄百貨店本店本館9階)
講師
創業享保元年(1716年)の京菓匠 笹屋伊織十代目女将・田丸みゆきさん
今月のテーマ
夏の風物詩
ドレスコード
夏祭

京菓匠 笹屋伊織の十代目女将で京都観光おもてなし大使でもある田丸みゆき先生が講師を務める笹屋伊織「女将のおもてなし講座」は、名古屋・名鉄百貨店において10年以上にわたり開催されている定期セミナーです。毎月開催が原則の「女将のおもてなし講座」にはドレスコード「テーマ柄」があります。「毎月、柄のテーマがございます。お召し物や小物に、各月のテーマ柄を身に着けて楽しみましょう。」が、田丸みゆき先生から受講者へのメッセージです。2021年度3回目の「女将のおもてなし講座-夏祭の会-」のドレスコード「テーマ柄」は「夏祭」でした。

田丸みゆき先生から講座の冒頭、2022年に開学70周年を迎える池坊短期大学が70周年プレ記念行事として9月から開講する連続公開講座「京都の美-新たにつむぐ女性の感性-」(全7回)についての案内がありました。この連続公開講座のチラシを見ると、講師は「日本の伝統を継承するだけではなく、新しい次代を切り拓かれる京都の女性ばかり」となっており、11月5日(金曜日)午後6時に開講される第4回の講師は、田丸みゆき先生です。この連続公開講座にご興味のある方は、講座の内容、申込方法などの詳細が載っている池坊短期大学の公式ウェブサイトをご覧ください。

さて、池坊短期大学の連続公開講座の案内が終わると、今月のお菓子「3種の水羊羹の食べ比べ」ですが、食べ比べをする前に、砂糖を加えた寒天液に餡を加え型に流して固めた流し物「水羊羹」の歴史などのレクチャーがありました。レクチャーが終わると、待ちに待った食べ比べです。田丸みゆき先生が選んだ水羊羹は、涼菓「笹屋の水羊羹」3種(こし・緑茶・小倉)です。田丸みゆき先生から「皆さんはどの水羊羹(こし・緑茶・小倉)がお好きですか?」と質問がありましたが、私は「こし」派です。

水羊羹の食べ比べが終わると、夏の風物詩についてのお話です。田丸みゆき先生から1150年の歴史がある八坂神社の祭礼「祇園祭」にまつわるお話がありました。祇園祭というと、祇園祭宵山の恒例行事として毎年7月16日に八坂神社で行われる献茶式の協賛席として設けられる「菓匠会協賛席」のことを思い出します。菓匠会協賛席は、江戸時代の上菓子屋仲間の流れをくむ菓匠会による菓題をテーマにした創作菓子展(菓匠会同人作品展)で、笹屋伊織さんを始めとする18軒の同人が創作菓子を展示し、お茶とお菓子のおもてなしが執り行われる席ですが、2020年、2021年と2年連続で中止になってしまいました。とても残念です。

text:渡邉 和彦