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女将のおもてなし講座「水玉の会」
(2020年度第4回)

日時
2020年10月14日(水曜日)午後2時10分~3時10分
場所
名鉄百貨店バンケットルーム
(名古屋市中村区名駅1-2-1名鉄百貨店本店本館9階)
特別講師
笹屋伊織十代目女将・田丸みゆきさん
今月のテーマ
社寺ゆかりのお菓子「御紋菓」と「どら焼」
ドレスコード
水玉
今月のメッセージ
手を合わせる

創業享保元年(1716年)の老舗京菓匠 笹屋伊織の10代目女将で京都観光おもてなし大使でもある田丸みゆき先生が講師を務める名鉄百貨店における月例セミナーは、今年度(2020年度)より名称が「女将のおもてなし講座」へと新たになった。2017年4月より2020年3月まで開催された名鉄百貨店月例セミナー「女将塾 愛される所作」と同様、「女将のおもてなし講座」においても毎月のドレスコードが決まっている。今回は「水玉」。「毎月、柄のテーマがございます。お召し物や小物に、各月のテーマ柄を身に着けて楽しみましょう」が、田丸みゆき先生から参加者へのメッセージ。

さて、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策としての外出自粛要請を受けて4月・5月・6月に開講する予定の講座が休講となったが、7月度から開講された。今年度4回目となる今回の「女将のおもてなし講座-水色の会-」のテーマとして田丸みゆき先生が選んだのは、~社寺ゆかりのお菓子「御紋菓」と「どら焼」~。「御紋菓」(お供物)は、なじみがない言葉かもしれないが、社寺の御紋をかたどったお菓子のことで、押し物(干菓子の一種)がほとんど。社寺御用達老舗京菓匠の笹屋さんには押し物を形成する道具の御紋菓用木型が残っているそうだ。田丸みゆき先生は「京菓子は、多くの寺院や神社から縁をいただいて発展した」と言う。

御紋菓(押し物)の作り方を説明するために道具(御紋菓用木型、馬の足)と原材料(寒梅粉、赤砂糖、片栗粉)を持参した田丸みゆき先生の手振り身振りを交えた説明はとてもわかりやすかった。

田丸先生が選んだもう一つの「社寺ゆかりのお菓子」は、笹屋さんの代表銘菓「どら焼」。一般的などら焼(関西では「三笠(みかさ)」と呼ぶ)が銅鑼(どら)の形に似ているのに対し、笹屋さんの5代目当主が江戸時代末期に考案した「どら焼」は円柱形をした竹の皮に包まれた棹物。東寺のお坊さんの副食として鉄板の代わりに銅鑼の上で焼いたという由来がある「どら焼」は、元祖「どら焼」と言える。ロングセラーの笹屋さんの代表銘菓「どら焼」は、毎月20・21・22日の3日間の限定販売品。

text:渡邉 和彦