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「愛される所作~ねずみ色の会」
(2019年度第9回)

日時
2019年12月18日(水曜日)午後2時5分~3時5分
場所
名鉄百貨店本店本館9階バンケットルーム
(名古屋市中村区名駅1-2-1)
特別講師
笹屋伊織十代目女将・田丸みゆきさん
テーマ
広報部片山祐美さんによる「インスタ映え伝授 」
今月のお菓子
だるまさん、元祖どら焼

令和元年最後となる笹屋伊織の女将塾「愛される所作~ねずみ色の会」が名鉄百貨店本店本館9階にあるバンケットルームで開かれた。講師は、享保元年(1716年)創業の笹屋伊織十代目女将で京都観光おもてなし大使でもある田丸みゆき先生。田丸みゆき先生が取り上げた今回のテーマは、笹屋伊織広報部の片山祐美さんによる「インスタ映え伝授」。「インスタ映え伝授」撮影会のモデルに選ばれたのは、最近人気急上昇中の笹屋伊織専属モデル「だるまさん」(栗入り最中)。

笹屋さんの「だるまさん」は最近、田丸みゆき先生のセミナー、講演に登場する機会が増えているのでお疲れモードなのか、写真を撮っていたら突然倒れてしまった。でも、さすが笹屋さんの専属モデル、後ろ向きではなく前向きに倒れた。常に前進あるのみだ。

「インスタ映え伝授」撮影会が始まると、参加者が特設ミニスタジオなどで片山祐美さんのアドバイスを受けながら「だるまさん」を撮影した。「だるまさん」の後姿を撮る参加者もいた。田丸みゆき先生も撮っていた(後ろから失礼しました)。

片山祐美さんによる「インスタ映え伝授」撮影会が終わると、抹茶と「だるまさん」をいただいた。甘楽茶楽時間が終わると、田丸みゆき先生から「だるまさん」にまつわるエピソードが紹介された。何度聞いても感動するエピソードだが、今回、その続編が田丸みゆき先生より披露された。続編もまた感動的だった。

さて、「和菓子は五感の芸術」だと言われることがある。「五感」とは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚および味覚のこと。今回の女将塾で取り上げた「インスタ映え」は視覚だ。香り(嗅覚)・黒文字で切った時の感触(触覚)・口に入れた時の味わい(味覚)はわかりやすいが、聴覚というとピンとこないかもしれない。でも、「だるまさん」にまつわる感動的なエピソード、そして、もうひとつの今月のお菓子の「元祖どら焼」が江戸時代末期に誕生したときのエピソードを聞くと(聴覚)、「和菓子は五感の芸術」であることが理解できると思う。五感で楽しむ、和菓子。

text:渡邉 和彦